学校の先生に聞く
XMLプログラマで活躍!
日本電子専門学校、ネットワークプログラマコース
日本電子専門学校 コンピュータ技術系 コンピュータネットワーク科 プログラマコース 科長 海野 晴博氏 |
「ネットワークプログラマコース」はいつ頃から開始したのでしょうか。
もともとこのコースはWebデザインを含めたWebシステム全般を習得する2年制コースでした。しかしWebデザインとWebプログラミングでは資質的に異なることから2004年度からこれを分離独立させ、Webプログラミングに特化した「ネットワークプログラマコース」を作りました。
かつては企業の求人が「プログラマ」「Webデザイナー」などに集中していましたが、昨年秋頃からは「Webプログラマ」の求人が加速度的に増えてきましたので、ネットワークプログラマコースは今人気急上昇中です。
「ネットワークプログラマコース」は就職に有利だということですか。
はい、即戦力になりますので就職にはかなり有利です。学生の頭数で求人数を割り算するとひとり当たり十数社の求人という計算になります。就職のために大学卒業後入学している学生も多いです。
「ネットワークプログラマコース」のカリキュラムの内容を教えてください。
「表-1」にあるようなカリキュラムとなっています。単なるプログラミングだけではなく、サーバの構築まで行なえる人材育成を目指し、コンピュータ入門教育、プログラミング教育を徹底的に行なっています。
また企画力や発想力を養うことのできるノンテクニカルな教育も取り入れています。例えば電通から講師を呼んで広告についての講義をしてもらったりもしています。また学生の実力の証として、卒業までに「XMLマスター:ベーシック」「SJC-P、SJC-D」「.comマスター」を取得するよう指導しています。多岐にわたるカリキュラムのため、総勢9名の教員がそれぞれの専門を担当して指導にあたっています。
表-1:「ネットワークプログラマコース」のカリキュラム
科目郡 | 科目 |
リテラシー | 情報セキュリティリテラシー 就職活動リテラシー |
コンピュータ | アルゴリズム ネットワーク入門 コンピュータ入門 データベース UNIX サーバー構築 |
プログラミング | Java ホームページ製作 XMLプログラミング Perl 卒業研究 |
基礎知識 | フォーラム 発想法 企画法 ライティングコミュニケーション コンテンツビジネス 市場調査法 関連法規 企業業務概論 資格対策 |
関連知識 | メディア広告論 プレゼンテーション ビジュアルコミュニケーション Webセキュリティ 先端IT技術 マーケティング論 起業論 企業実務 |
専攻分野 | XML CGI |
カリキュラムはどのようにして決められるのでしょうか。
企業から今どのようなスキルを持った人材が必要であるかを常にヒアリングし、その結果をカリキュラムに反映しています。私自身、長年大手企業でSEを行なった経験がありますので、時代のニーズにあわせたIT教育の必要性を実感しています。臨機応変にカリキュラムを改定し、常に時代にマッチした教育内容にしています。
今企業から最も求められるのはどのような人材像ですか。
今、最も求められているのはビジネスをクリエイトできる提案型のシステムエンジニアです。基幹システムはもとより電子商取引、Web上のショッピングモールなど企業の収益向上を図れるシステムを提案・設計できるような人が必要とされています。
そのような人材の育成を今、実際にされていらっしゃるのでしょうか。
「ネットワークプログラマコース」ではまず電子商取引、インターネットショッピングサイトなどのWebシステム構築に欠かせない「XML」「Java」を中心とした技術教育を徹底的に行っています。15週間位かけて行なう卒業制作(自由製作)では実際のオンラインショッピングサイトを開発する学生もいます。
また提案型の人材を育成するため「アイデア」の発想法をマスターする合宿なども行っています。先日行なわれた「ビジネスモデルコンペティション」という全国規模のコンテストでうちのクラスのチームが優勝したのもそんな教育方針に拠るところがあるのではないかと思っています。
詰め込み型の授業ではないのですね。
はい、例えばXMLプログラミングの授業では、各学生が自分の好きなアーティスト、楽曲を何曲か入力するとそのデータが教室内サーバにXMLデータ形式で格納され、このXMLデータを使って、XSLTでクラス内人気アーティストランキングを表示したり、特定の友達の好きな楽曲がなにかを検索するWebシステムを作る実習などを行なっています。
この実習を通してXMLデータがいかに再利用性のあるデータ形式なのかも自然に習得できるんです。「ネットワークプログラマコース」は企画力、発想力、応用力のあるエンジニアを育てたいので、常に明るく、楽しくをモットーに授業をするよう心がけています。
ありがとうございました。