オフィス文書の暗号化
マイクロソフトのDavid LeBlancが、オフィス文書の暗号化について興味深い記事を書いている。
そして、マイクロソフトの[MS-OFFCRYPTO]: Office Document Cryptography Structure Specification
を参照している。
私は暗号には門外漢だが、David LeBlancの言うことを要約する。
- MS-Officeのバイナリ文書に対してマイクロソフトが提供している暗号化は弱い。
サードパーティの製品を利用すべき。
- OOXMLの暗号化はAESを用いており、大きく改善されている。
- ODF 1.1の暗号は、Blowfishに固定されている。後継者のTwofishにすべきでは
ないか。
なお、日本の電子政府推奨暗号リストを見ても、Blowfishは含まれていない。
OOXMLのPart 2(Open Packaging Convention)を見ると、確かにAESは出てくる。
正確に言うと、OPCが参照しているZIPの仕様書バージョン5.2以降がAESを許している。
残念ながらCamelliaを使う方法はない。使えるようにするには、
PKWAREに働きかけるしか方法はないだろう。
投稿者: 村田 真 日時: 2008.07.05
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OOXML ad-hoc group 1 ロンドン会議
来週にロンドンで、SC34 OOXML ad-hoc group 1のロンドン会議が開かれる。
この会議は、今後のSC34におけるOOXMLのメンテナンス体制について議論
するためのミーティングである。私はWG1の議長かつAd-hoc group 2の
議長として参加する。
アピールプロセスが終了して、ISO/IEC 29500が出版された場合には、
ただちにSC34におけるOOXMLのメンテナンスが始まる。これは、
ロンドン会議の結果に基づいて行われるものと思われる。
メンテナンス初期段階において、各国から出されるOOXML拡張提案が受
け入れられる可能性は高いのではないかと私は予想している。逆に言えば、
OOXMLの拡張を提案するにはたいへん良い機会である。拡張提案をお持
ちの方は、この記事へのコメントの形でご連絡ください。
投稿者: 村田 真 日時: 2008.07.16
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SC34/WG4の新設
先日のロンドン会議で、OOXML担当WGの新設を提案することが決まった。
この提案がSC34韓国会議(9月末)に承認されれば、WG4が新設される。
OOXMLはいままでWG1の担当であったため、WG1コンビーナである私が、
WG4の暫定コンビーナとなることが提案の一部として含まれる。今後、WG4の
コンビーナが正式に選ばれることになるが、そのまま私が正式コンビーナになる
ことを期待する向きもある。
ロンドン会議の議事録
参加者によるブログ記事
投稿者: 村田 真 日時: 2008.07.31
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