村田真のXMLブログ
日本人で唯一W3CのXMLワーキンググループに参加しXMLの標準化プロセスに携わったXMLの生みの親、村田真さんのブログです。
ODFのJIS化作業
ODFはJIS化が予定されている。すでに原案を作成する委員会が発足し、翻訳作業を行っている最中である。私が委員長を勤めている。
現在、機械翻訳に得られた訳文を人手で修正(場合によっては全面書き直し)している段階である。原文の意味がとても分かりにくい(舌足らずな説明!)なため、作業は難航している。
今日はODF規格書(これはODF文書)から、図表とRELAX NGスキーマだけを残し、地の文と箇条書きをすべて削除するXSLTスタイルシートを作成した。得られるのもODF文書である。JIS原案はWord文書として作成することになるが、Open OfficeでWordへの変換は可能である。こういう作業が出来ること自体、XML化のメリットであることは間違いない。
投稿者: 村田 真 / 日時: 2007.04.25
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.xmlmaster.org/mta/mt-tb.cgi/17
コメント (投稿数:3)
ODFのJISにはECOMのJIS化作業中の長期署名フォーマットもご検討頂けると幸いです。
http://www.ecom.jp/report/report.html
この原案には付録でPDFへの長期署名フォーマットが付いています。実現している製品はスカイコム社のSkyPDF for AS
http://www.skycom.jp/as/index.html
があります。
ODF関係ではNSSの実装の問題で日本の認定認証局の電子証明書で署名できなかったりします。たしかRFCの解釈が異なるのだと思います。NSSの想定していない証明書のクリティカル設定か何かだったかと思いますが失念しております。
とこでODFのサービス事業への採用としては、日本認証サービスのODFへ長期署名を採用した更新申込と電子署名法に基づく証明書の有効期間後の10年保存義務対応の例が既に存在します。
http://www.jcsinc.co.jp/service/a_sign_online.html
JIS化は翻訳が中心でしょうけど電子署名の部分のJIS独自の追記が必要に思われます。
投稿者: voit | 2007年06月08日 19:40
★ voit:
その後、ODFのJIS化作業は進んでいますでしょうか?
ブログの最新でお知らせください。
投稿者: voit | 2007年07月18日 19:51
★ 村田:
たった今までこのコメントに気が付いていませんでした。申し訳ありません。
ODFの原案は出来ていますが、規格調整にかかる前の
段階です。ただし、国際規格に一致するものとして
進めていますので、本文に独自内容を追記すること
には限界があります。
解説書になら追記は可能です。直接メールでご連絡
ください。私のメールアドレスは情報処理学会規格
調査会に問い合わせていただければ分かります。
投稿者: 村田 | 2007年09月13日 15:48
関連情報
<< 前回の記事:「イギリスがOOXMLの五ヶ月投票に異議を申し立てた」
>> 次の記事:「ODFへのエラー報告」
★ voit: