村田真のXMLブログ

日本人で唯一W3CのXMLワーキンググループに参加しXMLの標準化プロセスに携わったXMLの生みの親、村田真さんのブログです。

atomの拡張についてのRELAX NGによる検証

Atom(RFC 4287)のスキーマは、スキーマ言語RELAX NGで書かれている。このスキーマは外部名前空間の要素・属性を許すように書かれている。

Atomにはさまざまの拡張がある。たとえば、Atom Threading Extensions(RFC 4685)は、スレッドを表現するために、外部名前空間の要素・属性を追加している。また、この拡張のためのスキーマも定義されている。

ここで問題なのは、RFC 4685のスキーマはAtomフィード全体を検証するのではなく、拡張要素・属性だけしか扱っていないことである。したがって、RFC 4685のスキーマを用いてAtomフィード全体を検証することはできない。いっぽう、RFC 4287のスキーマを使って検証すると、外部名前空間の要素・属性を検査せずに許してしまい、RFC 4685で決めた構文はまったくチェックされない。

先週、筑波大学で行なった集中講義で、Atomのスキーマを書き直し、Atom Threading Extensionについてもチェックするという演習をした。また、Open Searchについても、チェックするようにした。既存のスキーマをそのまま変更するのではなく、カスタマイズ部分は外に切り出している。

そのうち、ちゃんと整理してAtom WGに提出しようと思う。

追記: IETF Atom WGにスキーマを提出した。Atom, thread, history, open search
の四つを扱っている。また、他の拡張を追加することも容易である。

投稿者: 村田 真 / 日時: 2007.09.02

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