村田真のXMLブログ
日本人で唯一W3CのXMLワーキンググループに参加しXMLの標準化プロセスに携わったXMLの生みの親、村田真さんのブログです。
南アフリカのアピール
南アフリカは、JTC1のP-memberである。その南アフリカが、
OOXMLのDIS投票について異議を申し立てた(appealという)。
文面はなぜかマレーシアのページにある。
appealの理由は以下の三つである。
1) contradictionの指摘が各国からあったのに、Ecma回答が
配られただけだった。
2) BRMの席上で、すべてのissueについてconsensusをとる
努力なしに紙投票に頼った。O-memberに投票を許したのも
おかしい。
3) BRM終了後30日でテキストが配布されていないのはおかしい。
私の理解では、一月以内にISOのTechnical Management Board (TMB)と
IECのStandardization Management Boardに提出され、そこで取り上げら
れるかどうかが決まる。取り上げられれば、conciliation panel が開かれる。
そこで何らかの案が示され、TBMとSMBによっておそらく承認される。
アピールの結果が確定するまでには半年以上かかるのではないか。確定するまで、
OOXMLがISO/IECから出版されることはない。
投稿者: 村田 真 / 日時: 2008.05.24
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